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元気を出して

いつの間にか春です。いつの間にか年が明けたなあと思っていたら、もう新年度が始まってしまいました。時が経つのが早すぎる。このペースだと、来週には定年退職しゲートボールに励んでいる気さえしてきます。

考えてみると、社会人には定期テストも体育祭も修学旅行もありません。来週の飲み会だとか、月末の会議をボンヤリと意識しつつ同じような生活しています。これといった節目や目標もなく、ギリギリ生きている…。それは漠然とした不安や虚無感に繋がります。

先月、心身の不調などが理由で実質的な派遣切りに遭った私ですが、なんとか新しい職を見付けることに成功しました。働いている期間は「7000連休ほしいなあ」と考えていたものの、無職になっていざ20連休を手にすると、めちゃくちゃしんどい。4日目には感情を失い、天井を眺めることも辞めてしまいました。かといって働きたい訳でもないのです。そんな勤勉な人間ではありません。急に漂流教室的なことが起こり、職場が消失してくれないだろうか…そんなことをよく考えていました。しかし何もせず過ごしていても、生きることへの動機がどんどん無くなっていきます。

寂しい自分は、他人に肯定されないと生きていけません。才能も人徳も目標もない自分が誰かに承認されるには、とにかく働くしかないのです。そのような訳で、新しい職場では健康的に頑張ろう!!心に決めました。「ウチに来てくれて嬉しい」という新上司の言葉を信じ、今度こそ永久就職です。

 にも関わらず。脆弱な私は入社早々に自殺未遂を敢行し、メンタルの不安定さがあっけなくバレてしまいました。

仕事とは関係なく、その前日に悲しいことがあったのです。常に死にたさと付き合っている自分は、些細なきっかけで死ぬことを決意してしまいました。ぼんやりした頭で「ああ、今なら死ねる」と思い画策した結果、“電源コードで首を吊る”という結論に至りました。無理やり延長した電源コードをドアノブにしっかりと結び、ドアの反対側まで垂らします。そして輪を作り、そこに頭を通すための足場を探そう…とした時、家のチャイムがなりました。覗き穴から覗いてみると、何やら3人くらいの人々が、ドアから伸びるコードを奇妙そうに見ています。警察でした

 その日、私は大きなミスを犯していました。何を喋っていたかはよく覚えていませんが、「もう死にます」というような内容のネット配信をしていたのです。それを心配した視聴者の1人が警察に通報し、めちゃくちゃ良いタイミングで国家権力がお家に来てしまいました。焦るしかありません。「来ちゃった♡」じゃあないんだよ、まだ終電あるから今日は帰ってください。などと言えるはずもなく、混乱しつつも指示に従いパトカーに乗りました。無言のまま署の一室へ連れて行かれます。大変なことになったなあと、どこか他人事のように感じていました。

色々なことを訊かれた後、自殺しそうな人を1人には出来ない、未成年のため親に迎えに来てもらう必要があると説明を受けます。実家から逃げたつもりが、結局“子供なのだから”と親を頼らざるを得ない状況にどうしようもなく情けなくなり、泣いてしまいました。そうすると、1人の職員が「未成年なんだから仕方ないんだよ、そんなことも分かりませんか? もうこんな迷惑はかけないでさ~」というようなことを言ってきたのです。なんか……高圧的や!!(今更思い出し、腹が立ってきた)

警察の方も「市民を守る」という大切な業務で、沢山の決まりがあり、私が文句を言える立場ではありません。迷惑そのものという自覚もあります。しかし、その時はなぜ死なせてくれないのだろう?という気持ちが湧き上がり、署内で暴れてしまいました。生きるつらさから逃れることは許されず、つらいまま生きる方が正しいのでしょうか。壁などにタックルを敢行し、ボールペンで体に傷を付けたものの、貧弱な自分はすぐに取り押さえられ、「死刑にしてください」と叫び続けていました。職員さんごめんなさい。

半日以上の聴取の末に警察からは解放されたものの、問題は仕事です。高熱ということでやたら欠勤していた自分に、「病院の領収書貰ってこれる?」と上司から連絡が来ました。錯乱していた自分は「警察に保護されて病院にいけませんでした精神科に行けと怒られました!」とアホ正直に答えてしまったのです。前の職場で痛感しましたが、何らかの精神的な問題が発覚すると、雇用主はめちゃくちゃ嫌がります。非正規であれば尚更…。粛々と働くべき従業員が警察に保護されるなど、会社側にとってはかなりの問題です。自分の代わりはいくらでもいるのです。おかしなテンションのままに「ご心配おかけしてすいません!」と謝罪すると、警察はやばいやろ、何やっとんねん、無理せんでええから病院行け!と言ってもらえました。とりあえずは失職を回避できたようです……。

その晩、付き合いの長い先輩と電話をしました。「お前さ、ドラッグはやってないよね?」、新宿駅前を汗だくで早歩きして職質されたとしても、あまり訊かれないような質問です。この自殺未遂以前にも、先輩に対しては衝動的に意味不明な文章を送ったり、時には血だらけの画像を送り付けたこともありました。もちろん非合法薬物に手を出したことはありません。一応は道徳心のある人間です。しかしながら、そう思われてしまう程に自分の言動はとち狂っており、理解し難いものだったのでしょう。

「きっとまだ知らない楽しいことが沢山あるよ、それを見つけられるまで頑張ろう」と先輩は言ってくれました。このような人の子供は幸せだろうなと、なんとなく思いました。

楽しいことなど、本当に見つかるのでしょうか。見つかっても見つからなくても、勝手に時間は過ぎていきます。いつの間にか桜も散りました。私の代わりはいくらでもいます。それでも、なんとか未来を見て元気になりたい気持ちもあります。

死ぬ時まで誰かに縋ろうとした結果、警察が来てしまいました。自殺実況をして引き止めて欲しかったわけではありません。でもきっと、1人で死ぬのは怖かった。我ながら面倒な性格です。しかし、本当に死にたい時はネット発信しないほうがいいということを学びました。警察のお世話になってしまいます。のろしで「今から死にます!」と合図するのもやめた方が良さそうです。

なんだかんだ今日も生きてしまいました。ドラッグはやっていません